以前の記事の中で、学力が高いお子さんは国語力が高いというお話をさせていただきました。
→こちらの記事もどうぞ~本当の学力とは?国語力を身につけるということ~
国語力は学習において非常に大切な能力でありながら、どのように習得していけばよいのか分かりにくいものでもあります。というのも、学校の授業だけで習得できるものではないからです。
国語力はやはり日々の生活習慣の中で培われるものであると僕は考えています。
と言ってもあまり難しく考える必要はありません。
今回は国語力の基礎となる語彙力を身につける方法をお伝えしたいと思います。
語彙力に関しても、やはり日々の生活の中で身につけていく方が良いと僕は考えています。お子さまだけでなく、大人のかたもこちらを参考に語彙力を身に着けていって欲しいと思います。
語彙力の基本は言葉の意味を知ること
語彙力を身につけるための基本は、新しい言葉を知り身につけていくことです。
近年はメディアの発達により、昔からは考えられない量の情報が僕達の周りを行き交っています。テレビや本だけではなく、インターネットからの情報も膨大な量となっています。
星の数ほどある情報の中には、自分の知らない言葉やことがらもたくさんあると思います。まずは気になった言葉、知らない言葉を調べる習慣をつけていくようにしましょう。
国語辞書を持ち歩いている人は少ないと思いますが、幸いほとんどの人がケータイ電話、スマートフォンを持っている時代です。知らない言葉をすぐにネット検索や辞書アプリで調べることで、日常のふとした瞬間に語彙力を身に着けていくことができます。
興味の幅を広げることで、語彙の幅も広がる
とは言っても特定のメディアや、特定の興味だけの知識では語彙力の幅は広がっていきません。例えば、ファッションに興味のある人が、ファッションの雑誌だけを読んでもあまり語彙力は広がりません。言葉というものはどうしても、特定のメディアの中では特定の言葉ばかりが多く使用される傾向が強いからです。
少し極端かもしれませんが、普段ファッション雑誌ばかり読む人が、科学雑誌を読むと、知らない言葉に出会う確率はぐっと高まります。
つまり、普段の生活の中で、自分はこれしか興味がないから他はいいや、という考えは捨て、色々な方向に興味のアンテナを張っておくことで、自身の知らない言葉と出会える可能性も高くなるという訳です。
お子さまの場合は、まずは色々なことに興味を持ってもらうことが重要です。親として日々新しいものを見せてあげたり、お子さんの知らないことを紹介してあげてください。興味を持ちさえすれば、自然とそれに関する語彙力を増やしていってくれます。
より適切な表現・言い回しを考える
語彙力は使わなければ身につきません。人間が普段の生活の中で、最も言葉を使う場面といえば、やはり他人との会話ではないでしょうか。
皆さんは何かの感想を求められたとき、ついついスゴイとか、かわいいとか、すてきとかそういった言葉ばかり使っていませんか。たしかにスゴイという言葉は色々な場面で使える非常に便利な言葉です。
ですが、そういった言葉を多用することは、その人が本来持っている語彙力を退化させることにつながっていきます。心当たりのある人は、自分が言葉を発する前に一度言葉を飲み込み、より適切な表現・言い回しがないか考えてみましょう。
語彙力こそ知識の源
人間は言葉を使うことにより知恵を身につけていったと言われています。
やはり言葉・語彙力こそ知識の源泉であると僕は考えています。
言葉というものは言葉単体ではなく、知識という大きな樹の枝から生えてくる、文字通り葉のようなものではないでしょうか。言葉と知識が離れてしまえば、どちらも枯れてしまいます。
言葉を身につけるということは、そのまま知識を身につけることと同義だと思います。語彙力が備わることで、自分の中の世界が変わります。それこそが本当の学力への第一歩です。
ぜひみなさんも語彙力を増やして、国語力を身につけていきましょう。