4技能検定の国際標準 ケンブリッジ英語検定って知っていますか?



大学入試改革の影響で、今後小中高校生の英語の検定の需要が大きくなることが予想されます。
大学入試改革まとめの記事はこちらをご覧ください。

ちなみに皆さんは英語の検定って、日本で受けられるものはいくつぐらいあるかご存知でしょうか?

4技能[Reading(読み), Listening(聞き取り), Speaking(会話), Writing(書き)]全ての能力を測る検定は約10種類ほど、そうでないものを含むと50種類を超えるそうです。

日本ではいわゆる英検と言われる「実用英語技能検定」や、サラリーマンのお父さんたちも勉強していた「TOEIC」などが有名ですよね。



ケンブリッジ英語検定は世界で最も有名な語学検定

みなさんはケンブリッジ英検をご存知でしょうか?日本での知名度はそれほど高くないですが、国際的には最も有名で、130カ国で年間300万人もの人が受検していると言われています。

そしてこのケンブリッジ英検も4技能を測る検定であり、2020年の大学入試改革に向けて、今後注目が集まるであろう検定の一つです。



ケンブリッジ英検の特徴

まず一番の特徴は、5段階のレベルに分かれている点です。

ケンブリッジ英検の各レベルの特徴


KET【Key English Test】
キーと呼ばれるレベルのテストです。
英語の学習を始めたばかりの方に向けたレベルです。
英検3級相当。英語が得意ならば中学生でも合格できるレベルです。

PET【Preliminary English Test】
プレリミナリー。
英語の基礎レベルの学習を終了し、日常会話レベルの英語力を持っている人向け。
英検準2級~2級相当。高校生はおそらく大半がこのレベルを受検すると思います。

FCE【Cambridge English:First】
ファースト。
ケンブリッジ英検の中では一番基本的なレベルとなり、英語圏での職場で働けるレベルです。
英検準1級相当。高校生で合格できれば語学力ではかなり優秀だと言えます。

CAE【Cambridge English:Advanced】
アドバンスト。
海外の大学留学や国際的なビジネスパーソンを目指す人向けのテストです。
英検1級相当。こちらは大学受験のレベルを超えたものになっています。

CPE【Cambridge English:Proficiency】
プロフィシエンシー。
最上級レベル。英語圏の大学院留学や、経営陣に必要とされるレベル。
まさにネイティブと遜色ないレベルの語学力が要求される検定です。



ケンブリッジ英検の試験内容


KET、PETは同じ構成で、合計時間は約2時間ほどです。
●リスニング(約30分)
●スピーキング(約10分)
●リーディング&ライティング(KET:1時間10分、PET:1時間30分)

FCE、CAE、CPEの構成は、以下の通りです。3時間半~4時間くらいの構成です。
●リスニング(約40分)
●スピーキング(約15分)
●リーディング&文法・ボキャブラリー(FCE:1時間15分、他:1時間30分)
●ライティング(FCE:1時間20分、他:1時間30分)

試験内容でやはり特徴的なのはスピーキングだと思います。
どのレベルのテストでも、受検者は2人でペアになり、お互い自己紹介をしたり、試験官から出されたお題に対して議論をしたりします。
英語の技能も必要ですが、協調性や、コミュニケーション能力を必要とする試験となっています。



受検者には「結果ステートメント」と「認定証」を発行


では、実際の結果の出方ですが、「結果ステートメント」と呼ばれるスコア表のようなものに、自身が受けたテストに応じて総合評価スコアと技能別のスコアが記載されます。
また、スコアに応じたグレード(スコアが高い順にグレードA、B、C、それ以下という表記)が結果として出されます。さらに、CEFRレベル(ヨーロッパ共通参照枠)と呼ばれる、英語の言語能力を評価するための国際指標も併せて表記されています。


意外に多い?!ケンブリッジ英検が入試で使える大学

知名度はそれほど高くはありませんが、ここ数年でケンブリッジ英検を入試に活用できる大学はどんどん増えています。
基本的には推薦入試、AO入試での活用がほとんどですが、東北大学や、筑波大学、広島大学といった国公立大学でも検定結果を使用することができるようです。
おそらくここから2020年までの数年の間に更に増えるのではないでしょうか。


まとめ 同じ受けるなら国際的な評価の高い検定を!

何度も言っていますが、2020年よりほとんどの国公立大学が共通テストに加えて4技能の検定を課す方針となりました。これにより、日本の大学受験をする高校生にとって、英語の4技能検定はほぼ必須科目と言えます。
どの検定が大学に認定されるかはまだ分かっていませんが、このケンブリッジ英検も、今後認定検定としてどんどん注目が集まってくるはずです。

僕の考えですが、語学検定は国際的に評価の高い=どの国でも認められるものをとる方が良いと思います。大学受験のためだけに検定をとるなんてことは本末転倒で、勉強することがバカバカしくなってきます。せっかく英語を勉強するなら、海外でしゃべれるレベルまで勉強した方が、いいに決まっていますし、色々な国で評価される資格の方がとる甲斐もあるというものです。

残念ながらこのケンブリッジ英検はまだまだ日本で受験できる場所が限られているようです。しかし、今後間違いなく、検定としての知名度や、試験会場も増えてくるはずですので、今のうちにコツコツと英語学習を積み重ねて準備しておきましょう。