【2017年11月版】一体何が変わる?2020年大学入試改革まとめ~暫定版~

東京オリンピックと共に迫ってきた2020年の大学入試改革。未だに学校現場や塾業界でも分からないことが多く、不安な声も聞かれます。

こちらの記事では現時点で分かっている情報をもとにご紹介したいと思います。
半分は自分の理解のためにまとめているというのもあります。
また、情報自体も刻一刻と発信されておりますので、もしも間違いや古い情報などありましたらご指摘いただけるとありがたいです。


2020年大学入試改革で何が変わる?

大きなところでいうと、大学入試の制度が変わります。
この制度により、現行の「センター試験」が、「大学入学共通テスト」に変わります。


大学入学共通テストの目的

 共通テストは、大学入学希望者を対象に、高等学校段階における基礎的な学習の達成の程度を判定し、大学教育を受けるために必要な能力について把握することを目的とする。このため、各教科・科目の特質に応じ、知識・技能を十分有しているかの評価も行いつつ、思考力・判断力・表現力を中心に評価を行うものとする。

文科省のHPにもありますように、今回の大学入学入学共通テストでは、これまでの知識・技能の評価に加えて、思考力・判断力・表現力を中心に、受験者の学力を評価するとのことです。



実施スケジュール

2020年の大学入試より実施です。
試験の時期は、現行のセンター試験とほぼ同じ、1月中旬ごろに2日間の予定です。
そのため、第一回の実施日程としては2021年1月になると思われます。

また、2023年には、新学習指導要領を前提に更なる改革を実施する予定となっています。


つまり、

2020年度 ~ 2022年度
大学入学共通テストへと変わる!

2023年度 ~
更に新しい入試制度に変わる可能性がある!



ということです。


そこで、一番気になるのは、試験内容がどう変わるのか、ということです。


2020年に変わるのは英語・数学・国語の3科目!

まず、押さえておきたいのが、試験内容が大きく変わるのは英語・数学・国語の3科目についてです。大きく分けて変更点は以下の2つです。

●選択式問題のみから、記述式問題の導入

●英語は4技能評価のために、外部検定を導入


英語・数学・国語の3科目はマーク式+記述式問題

まず、記述式問題ですが、現行のセンター試験はマーク式の問題のみでした。そのため、正解だと思う選択肢の番号をマークシートで埋めるだけ、という形でした。
そこから、数問程度ではありますが、記述式の問題を追加するそうです。
つまり、マーク式と記述式の両方の対策が必要になります。
記述式は、英語・数学・国語の3科目とも導入されることになっています。

英語は外部試験導入で、受験生の負担増の可能性あり


次に、英語の外部検定の導入については、英検やTOEFLなどの外部検定を大学側が入学判定に使えるようにしよう、というもののようです。そこで気になるのは、どの外部検定が使われるか、ということですが、そちらに関しては、大学側が独自に判断することになりそうです。
少し複雑なような気もしますのでまとめると、

大学側
大学入学共通テストと外部検定の中から入試として科す試験を決めて良い。もちろん、今まで通りの大学が作成する個別試験も存在する。(文科省側は受験生の負担も考慮してなるべく多くの種類の外部試験で受験できるように求めている)

受験生
大学入学共通テストと外部検定のどちらか一方、もしくは両方の受験が必要。(もちろんこれは大学ごとに異なる可能性あり)

あくまで可能性の話ですが、大学によってどの検定を使うか決められるということは、複数の大学を志望・受験するの受験生にとっては一般的ですから、人によっては検定を複数種類受験しないといけない+共通テストも受験、という形になり、受験生側の負担は大きくなるように思えます。



(2017/11/13追記)
先日(2017/11/10)、国立大学協会が従来のマークシート型の試験と、民間検定の両方を受験生に課す方針、との報道がなされました。

つまり、これは、国立大学の入試には、従来のセンター型の試験に加えて、何かしらの民間検定を必ず受験しなければならない、ということです。
おそらく国立大学上位校では、個別試験も課されるはずです。

受験生の英語に関する負担はますます増えていくことが予想されます。

ですが、それ以上に、京都大学の山極総長が会見でコメントしたとおり、国立大学が両方を使うと決めたことが、今の受験生に対するメッセージであると、僕はとらえています。
つまり、国立大学も、よりグローバルに活躍できる人材を今後育成していきたい。
その為にも、大学入学前までに基礎レベルの英語技能を少しでもつけるべき、ということでしょう。


一番の変更点は試験内容?今後の情報が気になる!

やはり気になるのは試験の中身なのですが、残念ながら、あまり細かいことは分かっておりません。今後重要になるキーワードは、思考力・判断力・表現力という3つの力と、最近にわかに取り上げられることが多くなったアクティブ・ラーニングという言葉ではないでしょうか?

いずれにせよ、付け焼き刃の学力では、結果が出せないものに変わるはずです。
今後も新たな情報がありましたら、その都度発信していきますので、よろしくお願いいたします。